Yasuto
Nakahara
________Chef

もうランチしないなんて言わない

早いもので移転してもう一ヶ月が経ちました。最大の山場であるX'masもなんとか乗り切り一段落。この間、大勢のみなさまのご来店、そしてお祝い、激励などいただきたいへんありがとうございました。この場をかりて深く感謝申し上げます。

これもひとえに私がイケメンシェフなのと12年間一生懸命ひたむきに日々精進しつづけ、謙虚に、誠実に生きてきたおかげであると確信しております。自分で言うのもなんですが、私ほど誠実な人間はいないと自負しています。

さて、近況報告ですが、自宅兼店舗になり、通勤がなくなり楽といえば楽になったのですが、どうも今まで以上に外出しなくなり、たまに頭がおかしくなりそうになります。

先日も久しぶりに近くのコンビニに歩いてプッチンプリンを買いに行き、太陽の光を浴びて倒れそうになりました。そんな無味乾燥な日々ですが、唯一の楽しみは某テレビ局の連続昼ドラ「幸せの時間」を見ることぐらいです。

でもその時に限って、お客さんがパンを買いに来たりとなかなか集中して見れません。すいませんけど 13:30〜14:00 まではなるべく来店されないようお願いします。

あと、気分転換に仕事中はマッキーを聴いています。冬はやっぱりマッキーでしょう。彼の詩には共感するところが多いですねぇ。出所してからはますますよくなってきたと思います。やはりヘリのむこうは創作活動に向いている環境だと思います。早寝・早起、規則正しい生活、これに尽きます。

そんなわけでこれから年末に向けてソワニエ・アンサンブルの仕込みを日々黙々としてますので、私の頭が変にならないうちに誰か甘いものを持って会いに来てください。ただし、くれぐれも 13:30〜14:00 まではダメです、たぶん出ないと思います。できたら「相棒」の再放送も見たいのですが...

それでは「シェフ、ランチいつからですか?」というみなさまの温かい叱咤激励に感謝しつつ、日々虚しい生活を癒してくれるマッキーに敬意を払い、この言葉を捧げます。

もうランチなんてしないなんて〜
言わないよ 絶対に〜♪

クリスマス・ギブ

みなさん、ボンジュール トンジュール(豚汁)カスジュール(粕汁)大変ご無沙汰しております「御普乱巣やすと」です。今回、収穫月フレンチ化にあたり新しくシェフに就任しました。ここにご報告いたします。

せっかくパリジェンヌと南仏でバカンスを楽しんでおりましたが、マダムの鶴の一声で急遽帰国することになりました。ほんと日本は寒いですねぇ。さっそく風邪をひき、目まで充血してきました。

そこで今回は、私が選ぶX'masソングベスト5をみなさんにプレゼントしましょう。

まずは第5位... ワム「ラストクリスマス」
やはり私たちの年代はこれでしょう。「越後屋、おまえもワム(悪)よのぉ〜」

つづいて第4位... B'z「いつかのクリスマス」
こよなくB'zを愛する私としてはやはり入れておかないとダメでしょう。詩がいいですねぇ、ほんと泣けてきます。

さぁ、いよいよ第3位...
ジョンとヨーコの「ハッピークリスマス」
この曲をいつか家族で熱唱しようと思っているのですが、なかなか実現できません。誰かご指導おねがいします。

第2位... ミーシャ「エブリシング」
この曲を弾きたいとピアノの先生に頼んだところ、あっさり無理ですと断られました。生きるってほんとつらいですねぇ。

お待たせしました、第1位...
もうこれしかないでしょう、私たちの年代的には毎年この時期になると流れるあの曲「クリスマス・イブ」山下のたっちゃん、クリスマスになるとたっちゃんはいいなぁと思います。

毎年印税が入って、しかも嫁はマリアだし... と激しい嫉妬にかられるのは私だけでしょうか。コマーシャルもよかったですねぇ、シンデレラエクスプレスですよ。

私はちょうどそのとき遠距離恋愛をしてまして、あのコマーシャルを見るたびに泣いてました。ちなみにそのときの彼女がマダムではないのは言うまでもありません。この話はこのへんでやめときましょう。

で、せっかく昔の感傷にひたったので「クリスマス・イブ2012 シェフスペシャルバージョン」をみなさんにX'masプレゼントして終わりたいと思います。

名付けて... 「クリスマス・ギブ」
(クリスマス・イブのメロディーで)

シェフは夜更け過ぎに廃人へと変わるだろう〜
サイレント徹夜、ロンリー徹夜〜
マダムはきっと寝ている
気持ち良さそうに寝ている〜
毎日徹夜〜、飲まず食わず徹夜〜
(中略)
きっと今なら言えそうな気がする〜
もう予約とらないで〜
誰か人やとって〜

シェフは夜更け過ぎに廃人へと変わるだろう〜
クリスマス・ギブ〜 正月もギブ〜
(繰り返し)

それではみなさん、メリークリスマス。
そして、よいお年を・・・

さらば愛しきシェフよ

みなさん、とうとうこの日がやってきました、ももいろクローバー M子です。10月14日パン教室ビギナーズ編をもちまして、収穫月(中島店)は完全閉店いたしました。

約12年と3ヶ月、本当にありがとうございました。

今にして思えば山あり谷ありの12年ではありましたが、気がつけば子供も3人に増え、オープン時元気だった父も他界し、当時スリムで韓流スターのようにスラッとしたイケメンシェフも肉がつきメタボ状態。ハゲ、メタボ、加齢臭の3拍子揃い踏みです。

不思議なことにいっこうにお金はたまりませんが、贅肉だけは夫婦ともどもたまる一方。新たに借金を抱え、とりあえず3年間はまじめに働こうと思っております。

しかし、12年前ほど気力・体力ともありませんが健康に気をつけ、8月の暑い時期は1ヶ月まるまる休んで別荘にでもこもり「北斗の拳」を読みまくろうと思っています。

健康で思い出しましたが、今年も走ります蒜山マラソン。10月21日、昨年にひきつづき子供2人と完走を目指しがんばります。

ほんと蒜山はいいとこですねぇ。もし宝くじが当たったら蒜山に別荘を買い、そこで夏の間は過ごしたいと思っています。もちろん蒜山でも北斗の拳を読みまくるつもりですが...

昨年は前日に出発し一泊しましたが、今年は店の移転で資金が無く、当日の朝5時に出発ということになりました。ノーベル賞をとった方みたいに私もスポンサーを探し、完走を条件に出資してくれる人を募ろうかと思っています。

それでは朝晩と寒くなってきましたが、みなさんも健康に気をつけ、またお会いできる日を楽しみにしております。

最後になりましたが、「収穫月シェフのことが嫌いでも、収穫月は嫌いにならないで下さい」前田シェフ子。

収穫月重大ニュース<後編>

お待たせしました、ベスト2...
「マダム倒れる!」
後にも先にもマダムが倒れ、床に伏したのはこの時が最初で最後です。5年目ぐらいのゴールデンウィーク明けで3日間ぐらい休みをとっていたのですが、その初日に倒れました。

いつも牛のように元気なマダムの弱々しい姿を初めて見て、マダムも人間だったんだなぁとつくづく痛感しました。長女と公園で遊んだ帰りに、マダムの好きなうどんをコンビニで買って帰り食べさせたのですがこともあろうにそのうどんにあたり、さらに病状は悪化、ほんと大変でした。

自分の妻は牛のように元気で倒れるはずがないと思っているご主人方、そんなことはありません。元気な人ほど倒れた時はひどいですから気をつけましょう。

そして、いよいよ、ベスト1は...
その前にランキング圏外も発表しておきましょう。
「シェフ失踪する」「シェフ家出する」「シェフ、うつになる」などいろいろありますが、まぁこれらはそんなに珍しいことではないので、一応ランキング外ということで。

発表します、収穫月12年重大ニュースベスト1は...
「ホームページ開設」
アナログ人間のシェフが、マダムとPM5(ピー・エム・
ファイブ)の人たちの口車に乗せられしぶしぶスタート。しかし、やってみると結構おもしろくブログも積極的に参加、ムービーまで撮り、ロケにも出発。

その中でも昨年秋に発表した「ワタリガニてつやシリーズ」は大反響、賛否両論ありましたが、一大ムーブメントを沸き起こしたことは間違いありません。

今では、一日約100人前後のアクセス、日本国内にとどまらず海外からのアクセスも。特にシェフがエロブログをアップした時はアクセス数が倍増、ほんと「あんたも好きねぇ」。

しかし、最近はハメを外し過ぎマダムからのダメ出しが続出。一週間ブログを書かないと熱狂的なファンから催促の電話までくる始末。

とにもかくにも、ホームページを管理してくださっているPM5のみなさん、キャンプ仲間のみなさん、シェフの濃い料理が好きな皆さん、パスタ、パン、マダムスイーツ、そしてイケメンシェフのファンのみなさん、素晴らしい出会いをありがとうございました。

今ここに 収穫月(中島店)は12年間の歴史に幕を閉じますが...

「収穫月は永久に不定休です」

燃え尽きたシェフ

ランチ営業につづき、またひとつ大きなイベントが終了しました。月一回のパン販売、収穫月最大にして最強の試練の場。

たぶんパン販売を1回するたびに私の寿命が1ヶ月ぐらい縮んでいったと思います。ということは、5年ぐらい縮んだということか。ほんとこんな重労働はできてあと2年ぐらいです。

しかし、恐ろしいことに新店舗では月2回やるという噂も... マジで行く末のことを真剣に考える時がきていると思います。70歳で徹夜してパンを作りたいと思わないし、よぼよぼのじいさんとばあさんがしているレストランなんて誰も来やしません。

シェフのイケメンだけがとりえで12年間続いた収穫月ですから、まぁ三女のあおいちゃんが成人するまであと14年ぐらいはなんとか持ちこたえようと思ってます。

たぶん新店舗ではパン販売からスタートしようと思っていますので適度にパワーダウンしたパン販売でお会いしましょう。

11月からはいよいよ、みんな大好きクロワッサンが登場します。お楽しみに♪

特攻野郎Mチーム

2012年9月某日、収穫月シェフはある極秘計画遂行のため最強チームを結成した。目的は資金不足により移転計画が暗礁に乗り上げ、不足部分をなんとか自分たちで補うため最強の男たちが招集されたのである。

かくしてシェフの鶴の一声で集結したタフガイたちは困難かつ危険な任務についたのである... そして、そのチームの名は「特攻野郎Mチーム」と名付けられた。

まずリーダーの「シェフザイルYASU」。
歌って踊れる料理人を目指し日々精進しているが、リーダーといっても名ばかりリーダーで、仕事といえば書類にハンコを押すぐらい。力仕事もだめ、アウトドア作業が大の苦手で主に部屋の片付け専門。

「GEN-SAN」
メンバーの中で最も頼りになる男。アウトドア作業を得意としチェーンソーを持たせたら右に出るものはいない。赤いトラックで颯爽と乗り付け庭木をバッサバサと切り倒してくれました。

実は今年還暦で、さらにめでたいことに初孫も誕生。「GEN-GII」に改名。これからは孫の世話に忙しい。本職は陶芸家らしいのだが陶芸をしている姿を見たことがない。

「敏腕設計士A」
今流にいえばリフォームの匠。ニックネームは「統一空間の魔術師」。あらゆる空間の統一感と調和を大事にし、シェフの出してくる無理難題をことごとく解決。予算オーバーしそうな所をきっちり予算内に収めてくれました。ちょっとオーバーしたけどね。

ただ、最近腰を痛め、ややフットワークがにぶい。センスは一流なのだがちょっと細かすぎる。しかしそれぐらいが、いい加減な私たちには丁度いい。いつもマダムにバッサリダメだしされ傷ついている。私同様、傷つきやすい体質らしい。

彼とは長い付き合いで現店舗も彼の設計。初対面での印象は悪いが、付き合ってみるといい人。夏はちょっと暑苦しいかも。長い付き合いになりそうだ。

「謎の集団PM5(ピー・エム・ファイブ)」
たまにブログ上に登場するが、収穫月のホームページを管理している謎の団体。力仕事はシェフ同様期待できないのでソフト面で協力してもらうとしよう。シェフと同じくそっとしておいてほしい人たちなので、とりあえずそっとしておきましょう。

最後は「マダム・ガガ」
メンバーで唯一の紅一点、女アマゾネス。たいていのものは何でも自分で作る、手作り大好き人間。彼女が最終的には店をどうコーディネートするかが鍵。

しかし、いけいけドンドン過ぎて周りは結構迷惑気味。塀まで自分で壊そうとしたのだが、さすがにシェフが止め大事には至りませんでした。またの名を「暴走特急」誰も止められない。

さぁ、この一癖も二癖もある連中をどうシェフはまとめ、無事、新生収穫月を立ち上げられるのか?いばらの道はつづく...

感動のランチ終了〜

2012年10月8日 体育の日、この日をもちましてランチ営業が無事終了しましたことをご報告いたします。私の心は、ほんと今日の天気みたいに晴れ晴れとしています。

ラストランチに多数ご来店いただき本当にありがとうございました。考えたのですが、これをあと3ヶ月ぐらい続けると結構荒稼ぎできるなぁと思ったのですが、それはやめときましょう。

皆様からは「フレンチになるって本当ですか?」とか「パスタやめるんですか?」とか様々質問がありました。断腸の思いではありますが、ここはひとつ心を鬼にしてフレンチ化の方向で進みたいと思います。

そこで、情に流されないためにもパスタを作る道具があるから作ってしまうわけで、なければ作りようがない環境をつくればいいわけです。ちょうど資金難でもありますし、いっそのことパスタマシーンを売り払い(実はパスタマシーンが2台もあるんです)、売ったお金でバカラのグラスとウェッジウッドのティーカップを買おうと思ってます。

そうそう、エスプレッソマシンもいらなくなるのでそれも売り払いましょう・・・あっ、でもこれは私専用ということでとっておいてもいいです。

ここでひとつ疑問が残りますが、何でパスタマシーンが2台もあるかというと、5〜6年目の12月の忙しい時期に突然マシーンが壊れまして、使いすぎてギアが折れてしまったらしいのですが、予約は入っているし、またいつものようにあたふたしていました。

するとマダムが冷静に(いつも思うのですがうちのマダムはどんなことがあっても冷静です)「そういえば家に小さいパスタマシーンがあったで〜」と。確かにおもちゃのような小さいのがあったわ、しかし本当に使えるのか?

とりあえず取りにいってもらい使ってみると生産性が悪過ぎ、それでもその日はなんとかしのぎ、これじゃあラチがあかんと業者に連絡。修理には時間がかかるけど在庫が一台あるからすぐ持っていけると。ラッキー!いや、あとから考えるとうまいことのせられたなぁ。

その頃はうちが忙しかったからすぐ買いましたが、今ならパスタやめよ〜となるのですが、その時やめときゃよかったですねぇ... で、壊れたやつも修理して2台あるのです。

長くなりましたが、営業もあと1週間になりました。残るはパン販売、教室、ディナーです。なるべくならもう二度とランチをしなくてすむという強い信念を持って新店舗では精進しようと思います。

さて。

シェフの強い決心が、どうなるでしょう。

毎度のことながら、三日坊主であるシェフのこのコトバ。そう、あれは10年前にさかのぼる。

「おれは毎日パンが焼きたいんや〜!」
「パン屋になりたいんや〜!!!」

と言われ、従業員を雇い、チラシも作り、大々的に宣伝をし、2週間でギブアップ。従業員とマダムを残し、逃避行〜。

まぁ、みなさん。シェフの性格を知っている方々は、「また始まった〜」と思っている事でしょう。柱の影から、そぉ〜〜〜と見守って下さい。

マダム♪

キャンプうつ発症

みなさんはじめまして、自然を愛し、自然と共有することを日々の生活のなかで実践しつづけている ロハス中原 です。実は、最近ある病気にかかりまして、原因もだいたいわかったのですがその対処法をどうしたらいいか、みなさんの知恵をお借りしようと思います。

その病気とは、ずばり今流行りの「キャンプうつ」です。キャンプがはじまる1ヶ月ぐらい前からうつ状態になり、当日、車に乗り込むと症状が直り、キャンプ自体は楽しめます。うつになる原因を私なりに分析した結果、3つの要因が判明しました。

1つ目は「天気」...
なぜかいつも悪天候の時が多く、いつかのキャンプでは台風直撃の時も3日間すべて100%の雨とかいつもそんな感じで、必ずメンバーのなかに強力な雨男もしくは雨女がいると確信しています。まだはっきりとした確証はつかめておらず引き続き調査中です。

しかし、はじまってみると結構晴天とまでは望めませんが雨をうまいこと逃れることが多く、これはひとえに私の日頃の行いと私が晴男だからです。

2つ目は「準備」...
結構キャンプというのは準備が大変で、寝袋を干したり、物置の奥深くしまってあるものを出してきたり、天候に応じて服を揃えたりと、私共のように家族が多いとけっこう荷物になります。

いかにコンパクトに家族5人分の荷物を普通車に押し込み、とりあえず入るだけ無理矢理入れ、後部ドアを閉め、現地に着くまで絶対にドアを開けないように固く子供たちに言いきかせておきます。

あとは行き先、なぜかいつも当日朝まではっきりとしたキャンプ場所が認識できてなく、春のキャンプでは徳島なのになぜかマダムは高知に行くと信じていました。

そんな感じでいつもだいたいの方向に向かって出発し、あとは野性のカンを頼りに行くのですが、今まで迷わず辿り着いた試しがないです。

当然、ナビもなく地図も20年ぐらい前のもの。春のキャンプの時なんか四国に行くのに中国地方の地図しかなくサービスエリアでもらおうと思ったら在庫切れ。ほんといつもこんなんでいいのかと自問自答しています。

最後の3つ目は「あとかたづけ」...
疲れて帰ってきて山のような洗濯物、テントをたたむ時雨でも降られたら後日干したりとか、でも家の布団で寝るとほんと家はいいなぁとつくづく思います。

以上のようなことを考えはじめるとだんだんテンションが下がり、「やっぱ行くのやめようかなぁ」とか思いはじめ、うつ状態になるのです。

まぁ、それでも子供たちがせいぜい小学校ぐらいまでだし、すべてキャンプ場の予約からいろいろな準備までしてくれて、何の役にも立たないアスパラベーコン巻系(外見は肉食だが、実は内面は草食系男子)シェフをあたたかく迎えてくれるキャンプ仲間家族のためにもちゃんと一人でテントが張れるぐらいまでがんばらなければなりません。

前置きはこれぐらいにして、次回いよいよ「疾風怒濤の秋キャンプ」本編スタート!ご期待ください。

重大ニュース発表

今日は、前回にひきつづき収穫月12年間の歴史を振り返り、重大ニュースを発表したいと思います。

ベスト5から...
「ピアノの貴公子 やすと・クレイダーマン 現る」
10周年記念でシェフのピアノの先生に無理矢理頼んでゴスペルコンサートを開催してもらいました。(プリマヴェーラという美女4人グループ)そのとき「シェフもピアノを弾きませんか」と言われ、いつものように調子にのって一曲弾くことに。

約半年前から練習していたにもかかわらずピアノの前に座った瞬間、頭のなかが真っ白に。とりあえずなんとか最後まで弾きましたがボロボロでした。ほんとあの時はすいませんでした。やはりシェフは音楽的センスはゼロだと証明されました。

続いてベスト4...
「恐怖の停電事件」
夏の暑いディナーの真っ最中、いきなりのゲリラ豪雨と雷により突然店が停電に。しかもまだお客様が2組おり、さぁどうする。あたふたするシェフにマダムは冷静にロウソクと懐中電灯を持ってきて、これで最後までやってと。運良く2組ともあとはメイン料理を残すだけとなっていたので懐中電灯を頭にくくりつけ、肉を焼きました。

しかし、だんだん冷房が切れているので暑くなり、ほんと地獄でした。それでも最後のコーヒーまで飲んでいただきありがとうございました。ほんと12年間やっているといろんなことがあります。「何事も備えあれば憂いなし」です。

いよいよベスト3...
「収穫月、バブル再来か?」
オープンして7年目ぐらいの時、いきなり「費用はいくらかかってもいいので料理を作ってくれ」というオファーがありました。まるで夢のような話でバブルの再来かと思いました。話をよく伺うとフランス通の某会社会長(当時90歳くらい)がどうしても収穫月で食事をしたいとのこと。

しかし、いざいくらかかってもいいと言われてもそれはそれで困りました。とりあえず一人5万円ぐらいを想定し、ワインもそれ相応のもの、高級食材をあちこちから調達し、キャビア・トリュフ・フォワグラはもちろんのこと、オマール海老・松坂牛・アワビ・・・と。あとにも先にももうこんなことはないと思いますが。

そして、いよいよ当日、来店されたご老人は紋付袴姿で気合い十分。1本何万円もするワインをガバガバ飲み、総入れ歯なのにフランスパンを食べまくり、えらい盛り上がってました。会長夫妻と娘夫婦の4人でしたが、また夫人が上品でどこかの皇族の方かと思いました。後から聞いたのですが、娘婿の方はかなり偉い官僚の方だとか。

そして完食した会長さんは疲れたみたいで、いきなり椅子を並べて横になりはじめ、この時ばかりは食べ過ぎてこのまま天国に召されるのかと思いました。いよいよ会計、マダムが「こちらになります」と会計表を出すとご夫人が封筒を取り出し「じゃあ、これで」「おつりはいいですから」と、おつりといっても何万円もなるじゃあないですか!ほんと毎日来てくれたらいいのにと切に願いました。

その後1、2回来店され、何回か出張サービスもしましたが5年ぐらい前から連絡が途絶え、高齢ですし本当に天国に召されたのかなぁと思いつつ、あの時どうしてもっと高い値段設定をしなかったのかと日々後悔しております。でも、本当に料理人冥利に尽きる出会いでした。もし亡くなっていたとしたら線香の一本でもお供えしたいと願っております。

かなり長くなりましたので、ベスト1と2は次回に...

シェフ語録、発表。

10月に入り、カウントダウンも順調に進んでいるなか、今日は収穫月12年の歴史を振り返ってみましょう。そのなかでも愛すべき「ネガティブガラスのシェフ」の迷言・珍言をベストテン方式で発表したいと思います。

まずは、ベスト5...
「今日、暑いから休むわ!」
これは夏の暑い日の朝、意気揚々と仕事に出かけたシェフだが、玄関を開けた途端うだるような暑さと熱気をまともに浴び意気消沈、そのまま引き返してマダムにいった一言。とりあえず、シェフ語録は夏に多い。

続いて、ベスト4...
「マダム、ちょっとすまんけど座薬入れてくれ!」
これも夏の日の出来事。尿道結石で苦しんでいたシェフはこともあろうにランチの真っ最中に発作が勃発。なんとか持っていた座薬を入れ事態は収拾。ほんとあの時は大変でした。シェフの一言「座薬を入れあって本当の夫婦になる」

さぁ、どんどんいきましょう、ベスト3...
「オレは情熱大陸しか出んぞ!」
オープン当初、雑誌やTVといろいろなメディアから取材の問い合わせが殺到。頑なに拒否し続け、12年間で一回もマスコミには登場しませんでした。そのなかであまりにしつこい取材勧誘にシェフがキレて放った一言。実はひそかに情熱大陸のオファーがくるのを待っており、たまに「一人情熱大陸ごっこ」をしています。

ベスト2...
「今日からパン屋になる!」
毎日忙しいランチに疲れ果て、嫌気が差し、地獄のランチ生活を逃れるために放った一言。その他に「今日からフレンチになる」「今日からカレー屋になる」とかけっこういろいろあります。

そして、ベスト1...とその前に、コマーシャル♪
10月10日(水)収穫月中島店で最後のパン販売があります。シェフの握手会と記念撮影も開催しますのでお誘い合わせのうえ気軽にお越し下さい。詳しくはホームページで。

お待たせしました、ベスト1は...
「オレが出ていってもええんか〜〜〜!」
全然言うことを聞かない子供たちやちらかし放題のマダムに対してとうとうブチ切れて放った一言。普通なら「おまえら全員出ていけ〜」だが、女系家族で立場の弱いシェフはそんなこと言えません。唯一、三女のあおいちゃんだけが「パパ、行かないで〜」と言ってくれたのが救い。他のふたりは「しら〜」としていました。

以上、収穫月12年の長い歴史のなかで燦然と輝く、愛すべきシェフの名(迷)言集でした。

共感できる仲間ゆきえ

さあ、10月になりました。今日は収穫月の今後の予定をざっと報告しておきましょう。

「プロジェクトM」...順調に進行中ですが、いつ台風が来たりして工事が遅れるかもしれません。一応10月末まで現店を契約していますので、工事が遅れようがどうしようが10月31日までにキレイにして引き払わねばなりません。

そのためには10月半ばで営業を終了し、機材の引越と店のそうじに入らなければ間に合いません。そこで営業終了日を10月14日に決定したいと思います。

そして西岡店、今のところ工事終了予定10月30日ですが多少遅れることを想定し、11月10日前後を目標にそっとオープンしたいと思います。

理想は10月後半ぐらいに「おいおい、とうとう収穫月、店閉めたみたいだぜ」「やっぱりなぁ、いつも閉まってたもんなぁ」「まぁ今までよく続いたよ」「ひょっとして夜逃げしたんちゃうか?」とかいう噂が街中でささやかれ始め、11月前半ぐらいに「おい、なんかへんな店が西岡でオープンしてたぜ」「なんか しゅうかくづき とか書いてあったけど、何の店なんかなぁ?」みたいな噂がちらほらと社交界の場で聞かれ始める。

そうゆう訳で、そっとオープンしたいと思いますので温かく見守っていてください。あと、今後の展開を考えるうちにあることに気づきました。それは私の欠点というか足りないものというか、つまり「共感できる仲間がいない」ということです。

そこで、移転を機に共感できる仲間を募集したいと思います。まず一次審査で右記の10項目すべてに当てはまる人を募ります。

1. 基本的に人間嫌いである

2. なるべくなら誰ともつながりたくない、
そっとしておいてほしい

3. 思考回路が否定的でまずできないから始まる

4. どちらかというと、もの作りが嫌いである

5. 休みの日はできることなら一日中マンガ喫茶で過ごしたい

6. できることなら来世は金持ちの飼いネコになりたい

7. いつか妻から逃げ出してやろうと少ない小遣いをへそくりで貯めていたが見つかり、すべて没収されたことがある

8. もし宝くじで1億円当たったら誰にもいわず(特に妻)における自信がある

9. 必ず冷蔵庫にプッチンプリンが入っていないと心配で夜も寝れない

10. E.YAZAWA のバスタオルを持っている

以上、共感できる仲間 急募!

プロジェクトM

収穫月移転計画(以下、プロジェクトM)のカウントダウンも始まり、工事も多少遅れてるとはいえ取り壊しがほぼ終了。資金の調達もなんとか間に合い盛り上がるなか、収穫月中島店で私のなかでやり残したことがひとつありました。

「立つ鶏跡を濁さず」という諺があるように最後までキッチリやらねばなりません。約5年前から料理教室を開催してまして、ほんと今まで私のワガママやり放題でよくみなさんついてきて下さったと感謝しております。

そこで、この店で最後となる10月度の教室はその集大成として、ベーシック・パスタ教室すべてひっくるめてスペシャルバージョンで行いたいと思います。名付けて...

さらばシェフ、そしてありがとう!
君のことは忘れない、2時間スペシャル♪

...ちょっと長いので、「最後の晩餐」コースにします。簡単に言えば、活動停止するミュージシャンがその前にベスト盤を出し、荒稼ぎするといった感じです。

内容はまず1品目「かにのビスク」、ビスクというのは甲殻類で作るクリームスープ、その身だけでなく殻やみそまで使っておいしさを引き出す。そして、仕上りは濃厚にして繊細、今回は瀬戸内地方で旬を迎えるワタリガニをふんだんに使ってそのエキスを絞りとりましょう。ちょうど昨年にしたワタリガニのパスタのスープバージョン。

2品目は、まさに旬の「まつたけ」と名残になる「鱧」を使ったパスタ。シェフが和食の土瓶蒸しからヒントを得た、収穫月最高にして最強のスペシャリテ。

3品目は、Mの月フレンチ化計画の最終章。フレンチといえばメインはこの時期、鴨でしょう。そして鴨といえば燻製、鴨胸肉をローストし、その後、瞬間燻製にかける。ソースはやはりフルーツ系のソースがベスト。定番はオレンジかレモンだが、時期的にいちぢく、それも甘みの強い「ロードス」という品種のいちぢくで「ロードスって何どす?」とか言わないように。

そして最後は、渋いエスプレッソを飲みながら12年間の思い出話に花を咲かせましょう。涙を拭くハンカチをお忘れなく...

収穫月中島店、最後の料理教室!

さらばシェフ、そしてありがとう!
君のことは忘れない、2時間スペシャル♪
...ちょっと長いので、「最後の晩餐」コース

10月12日(金)10時より
10月13日(土)10時より

沈黙のシェフ

みなさん、大変ごぶさたしております。覚えていただいておりますでしょうか?収穫月グループ・GTO(グレート・テクニシャン・おやじ)の シェフ塚やすと です。

約5ヶ月の沈黙の後やっとこの日復活しました。長い沈黙にはいろいろ訳がありまして、ゴールデンウィーク明けぐらいに以前から計画がありました収穫月移転計画をいよいよ実行に移そうと思い(早いもので丸12年になりました)某信用金庫さんにマダムと出向き(一応わたしはめったに着ないスーツを着ていきました)融資担当の方と面接しました。

そのとき担当の方がいろんな資料を見ながら言われた一言が「沈黙のシェフ」の原因になったのです。その一言は...

「あっ、ホームページあるんですか、今度見ときますね」

これはやばい、ヤバ過ぎる。今まで書き綴った否定的でネガティブそして少しエロな私のブログを見られたら、借りられる金も借りられなくなる。すぐホームページを管理してくれている謎の集団「PM5」にTELし、直ちに今までのシェフブログをこの世から抹消してくれるよう指示を出しました。

しかし、今後手のひらを返したように「シェフ、一生懸命がんばってます」とか「お客様のためにがんばります」とか「ぜひ、ランチ来てください」とか心にもないことを書き綴るのも嘘臭いので、ここは古来からの諺で「沈黙は金なり」英語でいうと「Silence is gold.」のとおり余計なことは書かず、沈黙を守り、融資が決定する日まで日々精進することにしました。

そして9月末日、紆余曲折ありましたが、めでたく融資が決定し、ここに宣言します!もうお金さえもらってしまえばこっちのもの、今まで通り自分の心に偽りなく、思う存分ネガティブで否定的、ちょっとエロありのシェフブログを復活します!!

ホントどれだけの人々がこの日を待ち望んだことか。いろんな街行く人に「シェフ、最近ブログは?」と聞かれる度に心苦しい思いはありましたが、ほんと大変でした。

12年前もそうでしたが、大金を借りるのはほんと大変です。もちろん返すほうがもっと大変ですけど、つくづく思いますが銀行ってシビアですねぇ。いろんな恨みつらみはありますが、またおいおい書き綴っていきましょう。こう見えて私、けっこう執念深いほうなんです。

あっ、それと収穫月移転計画を盛り上げるために、ホームページ上でカウントダウンしようと思います。みなさん一緒に盛り上がりましょう!!!

近況報告

春先に「おたふく風邪」にかかりまして、子供たちが順番にかかっていき、これはヤバイと思っていました。

母親から「あんたは子供の時なっているから大丈夫やで」と言われ安心していたところ、朝起きると何かアゴのへんが痛く、夕べするめでも食べ過ぎたかなぁと思っていると、夕方にはえらく腫れてきて熱まで出てくる始末。

近所の病院に行くと一言「おたふくですね」と。帰って母親に問いただすと腹を抱えて大笑い。ほんとヒドい母親です。

その後一週間ほど高熱とひどい痛みにうなされ続け完治するまで1ヶ月ぐらいかかりました。そのあともなんか体がしんどくてやっぱ年ですかねぇ。

それと、とうとう私も長年守り続けてきた「倉敷の種馬」の座を若手に譲ることになり、これで名実ともに「打ち止め」です。今後はひっそりと隠居生活しようと思ってます。

「針の折れた蜂は死ぬしかない」と言われるように、なんか最近みなぎる活力がなくなり、朝のテントの張り具合もイマイチです。女性でいうと更年期障害みたいな感じで、まっ、これも加齢ですかねぇ...

キッチュは目にして!

どうもフレンチ大好き人間 御普乱酢 康人(おふらんす やすと)です。このたびMの月フレンチ化計画の最高顧問に就任しましたのでご挨拶いたします。

さて、Mの月フレンチ化計画の一環でもある「フランス地方料理の旅」編第2回が来る5月11・12日に行われます。テーマは「アルザス・ロレーヌ地方」。

私は常々言ってきましたが家大好き人間で、できることなら休日は一日中パジャマで過ごし、一歩も家から出たくありません。旅行なんて考えただけでもうつ状態になります。旅行するぐらいなら家でDVDを観ていたいです。

そんな引きこもり草食系中年ですが、あえて何か抽選でヨーロッパ旅行が運良く当たりタダで行けるとしたら「アルザス・ロレーヌ地方」か「バスク地方」を選びます。もちろんマダム同伴で、一人じゃ空港で迷子になるでしょう。マダムの後を背後霊のようにへばりついて行動しようと思います。

前置きが長くなりましたが、それでは「アルザス・ロレーヌ地方」へと出発しましょう。フランス北東部、ドイツやスイスなどと国境を接し、ヴォージュ山脈を挟んで隣り合う地方、内陸性気候で寒暖の差が激しく冬はかなり寒い。食においてやはりドイツの影響が強く感じられる。

今回する「シュークルート(塩漬けして発酵させたキャベツの煮込み)」はドイツでは「ザワークラウト」にあたるもので、豚肉やハム、ソーセージなどのシャルキュトリー、そしてジャガイモや塩味のタルトをよく食べるというのもドイツと共通するところでもちろんビールもよく飲まれている。

またロレーヌと言えば、やはり「キッシュ・ロレーヌ」だろう。キッシュ発祥の地とされ、ベーコンとグリュイエールチーズのキッシュは他の追随を許さない。

実は私、キッシュ大好き人間で、何を隠そうキッシュ専門店がしたかったくらいです。しかし思い直して今の店をしたのですが、ほんと思い直してよかったです。キッシュだけじゃあ家族5人養っていくのは難しいでしょう。

で、今回もキッシュ・ロレーヌをしたかったのですが、もう何回も教室でしてますので、似たようなもので「フロモンクーヘ(タルト・フランベ)」をしようと思います。直訳すると「炎のケーキ」とか言いますが、もともとはパン釜が温まるまでの間に残ったパン生地で作るものだったとか。薄いパン生地に玉ねぎ、ベーコン、生クリームをのせて焼く料理。ピッツァと似ているがチーズを使わないのが違う点。

そして、メイン料理は「シュークルート」。じっくり煮た豚肉やソーセージ、塩漬けして発酵させたキャベツの煮込み。シンプルながら味わい深いアルザスの伝統料理です。やはりキュッと冷えた白ワインがよく合うでしょう。

それではみなさん、ゴールデンウィーク明けでお疲れでしょうが、心よりお待ちしております。最後に、くれぐれもキッシュを買う時はキャッシュでね♪

言葉遺産4「かゆいとこないですか?」

実は私、今誰にも言えない大きな悩みを抱えています。私のこの不毛で地獄のような日々のなかで唯一の楽しみは、月一回ビッグプッチンプリンを食べることと同じく月一回散髪に行くことです。

私の理想とする散髪屋さんの条件は3つあります。まず一つ目は近いこと、ちょっと休憩中に歩いていけ、あんまりお客さんがいない所がいいです。

二つ目は、店員が話しかけてこない所がいいです。店に入って「今日はどんな感じにしますか?」と聞かれ「あ、いつもので」と言って、それから帰るまで一言も喋らないぐらいがいいです。

つまり、私は散髪中ずっと寝ているのです。あの半分起きているようで寝ているような感覚が好きで、変に話しかけられると寝るのに集中できないのです。

三つ目は、顔剃りが上手なお店がいいです。女性の方はわからないと思いますが、ウトウトしている時、あの熱い蒸しタオルを口元にかけられ、顔を剃られる瞬間が一番の至福の時だと思います。

で、いつも帰るとき「終わりましたよ、今日もお疲れですね」と言われ、よほど熟睡していたのだろうか、できることならもう30分ほど寝かしておいて欲しいと思うのですが...

前置きが長くなりましたが、私の悩みというのは散髪中、頭を洗う時いつも「かゆいとこないですか?」と聞かれるのですが、この質問に対してどう答えたらいいのかわかりません。

そこで今日は、この「かゆいとこないですか?」のベストな答えをみなさんと検証していきましょう。多分たいていの人は「特にないです」とか「大丈夫です」と答えると思うのですが、的確に頭のかゆいところを口で、しかも洗髪中に表現できる人は少ないと思います。事実、私もそんな人を見たことないです。或いは、もう面倒臭いのでかゆくても我慢している人も多いと思います。

例えば、年のせいか背中がかゆくなるので頭以外のとこでもOKなのだろうかとか、この言葉は実は社交辞令みたいなもので、店員さんもまさかかゆいところを言われるとは思っていないのではないかとか、気が小さい私は店に入ってから帰るまで、この質問にどう答えようかと悩み、気が休まりません。

いつも今日は思い切って「頭のてっぺん」とか「耳の後ろ」とか言おうと待ち構えているのですが、いざその時が来ると「あ、大丈夫です」と言ってしまう気弱な自分に嫌気が差し、落ち込んで帰ってきます。

そんなことならいっそのこと「かゆいとこないですか?」を聞いてもらわないほうがよっぽどマシです。でも、店側からするとそういうわけにもいかないので、そこで提案ですが、スーパーでレジ袋がいらない人は「NOレジ袋カード」みたいなものをカゴに入れておけば、レジ袋をくれないのと同じように「NOかゆいとこないですか?」Tシャツをつくり、それを着ていけば暗黙の了解で誰も傷つくことなく、私は熟睡できるわけです。

もしこのブログを見た理容室のスタッフ、あるいは私は過去にちゃんとかゆいところを的確に言ったことがある人はぜひ感想をお寄せ下さい。

それでは、気弱で優柔不断なMの月シェフを長年に渡り悩ませ続けてきた「かゆいとこないですか?」を4月度の言葉遺産として登録しておきます。

マダムよ永遠に

先日、マダムのお菓子教室ビギナーズ1回目があったのだが、テーマは「ロールケーキ」しかも春ということで「いちごロール」。

それを見てあることを思いついたので今日はそのことについてお話しよう。もしこのロールケーキが一日100本売れたらどうなる?例えば一本1500円(安いとは思うが)として売上15万円、どうあがいてもMの月レストラン部門で一日15万円の売上は望めない。

噂によれば某「K山ロール」は一日1600本売れるそうだからロールケーキだけでも240万円ということになる。これはすごい。ロールケーキだけ作ればいいので、オーブンとミキサー、冷蔵庫、巻く作業台があればほぼ設備はOK。あとはひたすらマダムがスポンジを焼きまくり、シェフが巻き続ける。

ま、うちの場合、毎日100本売れなくてもいいので3日に一回100本売るペースでいい。3日のうち一回は徹夜して作り続ける。残り2日は休憩。ここで大事なことは人は雇わず2人で作り続けるというのがポイント。

岡山県には季節ごと美味しいフルーツがあるので年中季節のフルーツを使ったロールケーキを作ればいい。あとはネーミングだろう。何かグッとくるようなネーミングとキャッチフレーズが必要だろう。

「マダムロール」とか「イケメンロール」ではありきたりなのでここは食べ手の興味と想像力をかきたてるようなものがいい。例えば「貧乏子だくさんロール」とか「馬車馬ロール」とか?こんな名前を聞くとどれくらい貧乏なのか、何人こどもがいるのか、亭主は好きものできっと絶倫なんだろうとかわくわくしてくる。

やはり日本の少子化問題に鋭く切り込んだ「貧乏子だくさんロール、安産お守り付き」1本2000円でどうでしょうか。Mの月シェフの明るい老後の生活にはマダムの活躍なしには語れない。

実は密かにある計画が長年にわたり進行中なのです。それは名付けて「マダムマロン原はるみ計画」。そこで今日はせっかくなのでマロン原様にあって、うちのマダムにないものを考えてみた。

やはり上品さとセレブ感では太刀打ちできない。しかし、うちのマダムには老若男女あらゆる世代と会話ができ、すぐ知り合いになれるフレンドリー感がある。

そして根性、タフさ、いかなる環境、逆境にも耐え続けられる強靭な体力と精神力がある。もし相撲をとれば圧勝できるだろう、決まり手はがぶり寄りかうっちゃりあたりだろう。そしてもう一つ、マダムの背後には伝説のイケメンシェフが控えているこをお忘れなく・・・

マダムが散らかした後始末、家事全般に日々奔走し、マダムの手となり足となり、雨の日には傘となり、雪の日には雪だるまとなり、嵐の日には嵐の櫻井翔になり、馬車馬のように働く覚悟であります。

毛のない頭には薬をつけましょう〜
頭に少ししかない〜
冬の寒さに打ちひしがれないように〜
毛糸の帽子をかぶりましょう〜
<中略>
さくらの花びら散るたびに〜
なくなる髪の毛がまた一本〜
涙と笑顔に消されてく〜
そしてまたひとりハゲになる〜

花びらの数と同じだけ〜 抜けゆく毛が多くなる〜
嵐吹く風にうたれても〜 なくさないで〜
君の頭に〜 咲くLOVE〜

どうもはじめまして、名曲「桜」のオオブクロです。今ちょっとわけあって活動停止中ですがいよいよ花見の季節ですねぇ。

昨年も言ったと思いますが、実は私、桜大好き人間でして、もし人間死ぬ時期が選べるとしたらこの時期に死にたいと切に願っております。しかも散り際の桜が特に好きです。

やはり桜の魅力は、散り際の潔さだと思います。常日頃から私も桜のように潔く生きようと思っていますが、なにせ往生際の悪い性格のため、なかなか桜のようにはなれないのが現状です。

ほんと最近つくづく思うのですが、一年一年があっという間に過ぎ行き、桜が咲くのを見るたびに私はあと何年これを見ることができるだろうと涙が出てきます。

店をはじめて約12年。桜は毎年春になるといつものように見事に咲きますが、お金はいっこうに全然貯まらず、ぜい肉はたまる一方、髪の毛は薄くなる一方。これ以上薄くなるようなら桜のように潔く剃ろうかと思っています。ほんと、もの悲しい季節ですねぇ〜。

そもそもこんな事を考えるのも店がヒマだからなのです。何もすることがないので否定的でネガティブなブログばっかり書いてます。ほんと「収穫月の春は客もいない春です〜♪(襟裳岬 / 森進一より)」

マダムは太いのがお好き♪

実はうちのマダムは太いのが好きらしい、しかも極太が。国産よりも外国ものがいいらしい。

春を告げる野菜は?と聞かれれば日本にはけっこうある。私的には菜の花が一番だが、えんどう、タケノコ、山菜などやはり春にはほろ苦い野菜がよく合う。

では、ヨーロッパでは?これはダントツでアスパラガスなのである。イタリアの家庭では皮をむがずに茹でっぱなしで食卓に出されオリーブオイル、レモン汁、塩をつけて皮をしごきながら食べるのが普通のようだ。

日本ではけっこう高級野菜のイメージがあるが、そのなかではホワイトアスパラスは別格のものなのです。あのずっしりとして肉厚のある太さ、それだけでもメイン料理としてなんの遜色もない存在感、2月半ばからハウスものが出荷されはじめ、いよいよ3月後半ぐらいから露地ものが出回ってくる。

日本では佐賀、高知、香川、長野、北海道などが有名だが、私のなかではフランスのロワール産ホワイトアスパラガスは別格なのである。コクのあるほろ苦さとほんのり感じられる甘さはここならではの味わい。やはり土壌の違いか、味も太さも他の追随を許さない。

今回は、この極太のロワール産ホワイトアスパラガスをカルボナーラにして提供しようと思っている。私も年とともに重いクリーム系のソースはあまり食べたくないが、世に数多いるカルボナーラ大好き人間の方々のため、我が身を犠牲にし、老体にムチ打ってがんばろうと思う。

こちらも入荷できる期間がかなり短いため期間限定になると思いますので、どうぞお見逃しなく・・・

マダムは太いのがお好き♪

ホワイトアスパラは、やはり卵と合わせるのが一番。サッと茹でたものをオランデーズソースでいただくのが定番だが、フリット(フライ)にしてもよし、グリルにしてもよし、なるべくシンプルに調理するのがいいだろう。

羊たちの沈黙

みなさんはじめまして、羊大好き人間「尽義菓 完」です。待ちに待った春がやって来ましたねぇ。実のところ私、この時期になるとどうも体がそわそわしてしょうがなくなります。それは、どうしてもある食材を使いたいという衝動に駆られ、夢にまで出てくる始末です。

その一つが「アニョー・ド・レ(乳飲み羊)」です。

今まで北海道、フランス、イタリア産、様々なミルク・ラムを使ってきましたが、今回ハンガリー産ミルク・ラムを入荷しようと思っています。実はハンガリーは羊の飼育に歴史のある国で、このミルク・ラムが育つ「ショモジュ県」は生活環境、地形、草原、気候など特に羊の飼育に適しているらしいのです。

母羊は、春から秋の間は化学肥料が含まれていない広大な草原に放牧され、冬になると同じく化学肥料が使われていない藁や飼料を食べています。

そのすばらしい環境で育ったミルク・ラムは、ヨーロッパの市場において非常に高く評価され、ほんのり甘味を含んだ柔らかい肉質は桜色なのです。まさにこの時期ぴったりの食材だとは思いませんか?

このハンガリー産「アニョー・ド・レ」を半頭仕入れ、様々な部位をそれに合った調理法で提供しようと思っています。期間はかなり短く限定的になりますが、詳細は追って連絡しますのでお見逃しなく!

それでは合言葉は「アニョー・ド・レ」でお願いします。くれぐれも「ベルサイユのばら」のアンドレとは全く関係ありませんのでご了承願います。

アニョー・ド・レ(乳飲み羊)

アニョー・ド・レ(乳飲み羊)

英語では「ミルク・ラム」。普通の仔羊とどう違うかというと、このミルク・ラムは親羊の乳だけで育った生後6〜8週間つまり2ヶ月以内のもの。

ちょっとかわいそうな気がしますが、どうしても仔羊が草を食べ始めると羊独特の香りやにおいが出始め、これがけっこう日本人には気になるらしいのです。私どもはこの香りこそが羊らしさでおいしいと思えるのですが...

私はつながりたくない

みなさんはじめまして、デジタル化反対運動リーダー、アナログ大好き人間 穴六好太郎 です。

実はMの月ホームページができて丸2年、2周年になります。今だから言えるのですが、ホームページを作るとき私は大反対でした。しかし、マダムに強引に押し切られ始めることになり、最初はノータッチでいこうと思ってました。

しかしある時、マダムから「シェフ、ちょっと〜の食材について記事書いて」と言われ、嫌々書き始めると… なんと自分でも驚くほどスラスラと含蓄のあるウィットに飛んだ文章が浮かんでくるではありませんか。私の隠れた才能、文才が開花した瞬間でした。

今まで書き綴ったブログ数しれず。真面目なモノあり、ふざけたモノあり。最近はエロネタ中心と世間を騒がせてきましたが、実は何を隠そう高校時代、私は文学少年だったのです。

国内外問わず、純文学から推理小説、映画、本、マンガ、人妻シリーズ、団地妻シリーズなどなど。とにかく学校の勉強そっちのけで暇さえあれば読みふけってました。たぶんそれが多少役に立っているのでしょう。

で、今日、超アナログ派人間Mの月シェフが、いかにブログを書き、世に送り出しているかご紹介しましょう。

まず馬車馬のようにこき使われている合間をぬって下書きします。かなりの走り書きなので、私以外なにを書いているかさっぱりわかりません。で、仕事が落ち着いた頃清書し、あるところにファックスします。

このあるところというのが極秘事項でして、あまり詳しく言えませんが仮に「PM5」としときましょう。この PM5 は、うちのホームページを作り、管理している集団で、そのうちの一人の紅一点の女性エージェント「CHI-SAN」が、私の汚い字で誤字だらけの文章をきれいにパソコンで打ち直してくれ、必要とあらば不適切な表現や攻撃的な表現を直してくれ文章が完成します。

それを CHI-SAN が管理ページに入力して、マダムが初めて見た文章を確認しOKならアップされるというわけです。それならマダムに直接渡せば早いと思うかもしれませんが、かなり表現が過激でエロネタも多いのでボツになるわけです。それでもボツになる原稿は結構あり、最近特に多いです。

この CHI-SAN は、かなり優秀な方でとにかく仕事が早い!よく調べものを頼むのですが、すぐネットで調べ上げコピーして渡してくれます。これがマダムに頼むと非常に時間がかかり、たいていの場合忘れています。

さらに私のエロネタにも寛大で、ほんとできることなら私の個人秘書に雇いたいくらいです。そんなわけでシェフブログひとつとっても、いろんな人の苦労とバトルがあることをみなさんにわかっていただけたら幸いです。

それでは、すばらしいMの月ホームページを日々管理していただいている「PM5」に敬意を払い、わたしの本音を添えさせていただきます。

「基本的には、私は誰ともつながりたくない!どうかそっとしておいてください」

待つわ

春が近づくと動物たちが冬眠から目覚め活動しはじめるのと同じように、収穫月では教室の問い合わせが多くなる。長くて寒い冬の間、閑散としていた教室もにわかに活気づく。

そのなかでも一番多いのがパン教室の問い合わせである。ではなぜ人はパンを作りたがるのか?ひとくちにパンと言っても菓子パンのような甘いパンからフランスパンのようにハードなパンと様々、毎日食べるなら食パンが飽きがこなくていい。

やはりパンを家庭で作る場合、「見極め」が難しいだろう。パンは生き物なので同じように作っても毎回同じようにできるとは限らない。どれくらいこねればいいのか?どれぐらい発酵すれば焼いていいのか?などレシピ本にはだいたいの時間や大きさなど書いてあるが、気温が1℃ 変われば大きく変化してくる。特に時間などパン作りにおいてだいたいの目安でしかない。

私自身、長年パン作りに携わってきたが、つくづく最近思うのは「パンにとって最も良い環境を準備してやる」ことが一番大事なことではないかと。そして、パンが発酵してくるのを我慢強くひたすら待ち続ける。人間のペースではなくパンのペースで待ち続ける。

こんなことを言うとMの月のシェフはとうとう頭がおかしくなったのかと思われるかもしれないが、最近その時間になるとパンたちが私にしゃべりはじめるのだ。「シェフ君、そろそろ焼いていいよ」とか、ちょっとガラの悪いパンたちは「おいこら、もうちょっと待たんかい」とか、パンの表情を見ればわかってくるのだ。

今までの私は、パンを私の都合で焼こうとしてきたが、本来パンというものはパンの都合に人間を合わせるものだ。そして、ひたすら温かく見守ってやる。これってひょっとして子育てと同じ!?なかなか実践するのは難しいがこういう発想も必要ではないかと。

収穫月パン教室もはや5年目に突入。今期からパンビギナーズコース開講。月1回、年12回のペースで毎回基本のパンを作っていく。第一回目のテーマは「ソフトフランス」。

その名の通り、フランスパンをソフトにした感じのパン。この生地はすべてのパンの基本要素が含まれており、マスターすれば活用範囲は広い。そのまま食べてよし、総菜パン、甘いパン、まさにオールマイティ。この生地を使って、ガーリックパン、ピザパン、あんフランスなど色々つくり、最後に作ったパンで軽くブランチ。まったりコーヒータイムも。

それでは最後に、世に数多いる手作り大好き人間、パン作り大好き人間に「待つわ」(あみん)を捧げます。

わたし まつわ〜〜
いつまでも まつわ〜〜
たとえ パンが ふくらまなくても〜
まつわ〜 まつわ〜 いつまでもまつわ〜
いつか パンが ふくらむ日まで〜

それでは収穫月でお会いしましょう。

「硬派、康次郎」

実は私、長きに渡りみなさんに隠していたことがあります。もうこんな偽りの人生にウンザリし、今ここに新しい一歩を踏み出そうと思います。

「収穫月 フレンチ化計画」

そう、本来約12年前この店をオープンするとき、実はフレンチがしたかったのです。それも王道の本格フレンチ。しかし、何を血迷ったか、手打ちパスタやらパンやらをはじめたばっかりに、かなり道をそれてしまいました。

飲食不毛の地 倉敷 に手打ちパスタを浸透させるという一応の目標もある程度達せられたと思い、ここに「手打ちパスタ封印」を宣言し、本来得意分野である本格王道フレンチに移行しようと思います。

それにともない店名もフレンチっぽく変えようかと思います。例えば「シェ・ナカハラ・イケメンズ」とか「ル・クリエイション・ド・ヤスト・ナカハラ・スーパースター」とか、ちょっとナルシスト過ぎますか?ま、フレンチしている人はたいていナルシストが多いのですが... まず、フレンチ化移行計画第一弾「フランス地方料理の旅」。

フレンチ料理教室「フレンチビギナーズ編」と「フレンチ地方料理の旅編」を開設しました。

フランスには「テロワール」というその土地固有の気候、風土、自然などを含めた大きな意味を持つ言葉もあります。現在のような芸術的で洗練されたフランス料理でも、各地方の郷土料理が基本となっています。

このコースでは、約20州あるといわれるフランス地方を私と旅し、その土地の名物料理、ワインやチーズなど地方ならではの魅力を発見していきましょう。さて、記念すべき第一回目は、4月6・7・8日の3日間です。

4月は、イル・ド・フランスといって首都パリを中心とするフランス中北部の地方、肥沃な土壌と温暖な気候、かつて栄えた王侯貴族たちにより豪華な古典料理が作り出された土地。

この時期、野菜といえばアスパラガス、グリーンピース、シャンピニヨン・ド・パリ(マッシュルーム)。オードブルにパリジャンたちが大好きなプティ・ポワ・フランセーズ(グリーンピースとレタスの蒸し煮)を用意しました。そして、メイン料理はやはり春といえば仔羊。地方料理の代表格ともいえるナヴァラン(仔羊と春野菜の煮込み)。

この二品でみなさんをお待ちしております。今までの反省を踏まえ、くだらないギャグや下ネタ等すべて禁止し、硬派でイケメンのMの月シェフの生まれ変わった姿をぜひ見に来てください。

「おふらんすがオレを呼んでるぜ!」

たかがコーヒー、されどコーヒー。

先日、結婚記念日を兼ね、ひさしぶりにフレンチをランチで食べに行った。店に入るといかにもお金がかかっている風の内装、調度品の数々、まさにこれがフレンチだと。

席に通されると私たちのテーブルの横に見慣れぬ怪しげな物体が鎮座してあった。そう、例えて言うなら「巨大な砂時計」といった感じで、上からポタポタゆっくりと水が落ちているのだ。

マダムに「これは何じゃ?」と聞くと、どうやら水出しコーヒーのマシンのようなのである。確かに下にコーヒーのような液が徐々に溜まりつつある。しかしそれが驚くことに各テーブルに配置されている。ということは、食事が終わる頃にこのコーヒーが完成し、それを飲むということか。

いや、待てよ。ここで一つの大きな問題がある。実のところ、私たちは基本的によほどのことがない限り紅茶派なのである。じゃあ、この水出しコーヒーはどうなるの?二人でボソボソと論議していると、サービスの人がやってきてメニューの説明をしてくれ、最後に食後の飲み物はコーヒーになさいますか紅茶になさいますかと聞いてきた。

普通ならここで紅茶と言うとこだが、もし紅茶を頼むと、じゃあこのコーヒーはどうなるのか?紅茶と言った瞬間撤去され、持ち去られるのだろうか。何よりかなり気まずい雰囲気になるに違いない。

日頃から義理人情を大事に生きている僕にとって、わざわざ私たちが来店する前からコーヒーを準備してくれている店の人達に恩を仇で返すことになる。やはりここは店の人に敬意を払い、コーヒーを頼むのが人の道ではないのか。それに水出しコーヒーも飲んでみたい気はするし、マダムならそんなことお構いなしに一刀両断に紅茶を頼むだろうが...

そこで、恥を忍んで聞いてみた。「もし私たちが紅茶を頼んだら、このコーヒーはどうなるんですか?」と。するとサービスの人はあっさり「他のお客様にお出しします」と。しかし、周りを見渡しても客は私たち以外誰もいないし、ということはスタッフの人が休憩中にみんなで飲むのか、まさか捨てるわけないし。そうこうしているうちにもどんどんコーヒーは溜まってくるし、ここはやはり男なら「コーヒーでお願いします」しかないでしょう。

しかし、コーヒーにしたのはいいのですが、どうも食事中この私の横に鎮座している水出しコーヒーマシンが気になって、なかなか食事に集中できません。一体いつになったら完全に水が落ち切るのだろうかとか、本当に食べ終わるまでに間に合うのだろうかとか、この状態では冷たいから温めなければならない。じゃあどうやって温め直すか、鍋に入れて温めるか、いやそれじゃあせっかくの風味が飛んでしまう、まさかアイスコーヒーが出てくるのか。しかし今は冬だし、それはありえない。このマシンはいくらぐらいするのか...

こんなことを延々考えていると食事も喉を通らない。案の定、何を食べたのか全然覚えていない。そして食事終了、デザートに入る前、この罪深き水出しコーヒーは撤去され、奥の方でゴソゴソと多分温め直されているのだろう、いよいよコーヒータイムがやってきた。

なんとヤツはたいそうなサービスワゴンにのせられ、しかもアラジンと魔法のランプのようなピカピカ光る銅製ポットのようなものに入れられやってきた。そして、目の前でいかにも高級そうなコーヒーカップに入れられやっと私と対面したのである。

そして問題の味はというと、完璧である。風味・味ともこれならコーヒーを選んでよかったと思えるほどの出来映え。あまりにも美味しかったので「すいません、おかわり下さい」と言うと、ちゃっかり追加料金とられました。

私の読みでは、ゆうに5〜6人分はコーヒーが落ちていたと思ったのですが、余っているからいいじゃんという思いもありましたが、懐の深い私は満面の笑みを残し店を後にしました。まさに「たかがコーヒー、されどコーヒー」な一日でした。

言葉遺産3「馬車馬のように」

蝉の抜け殻を空蝉(うつせみ)、潮が引いたあとの水たまりを忘れ潮と古来より日本人はさして値打ちのないものにも美しい名前をつけた。ちなみに燃え尽きたあとのシェフの抜け殻を「うつシェフ」とも言う。それはどうでもいいことだが...

前置きが長くなりました、はじめまして言葉遺産特別顧問、美しい日本語を守る会会長、金田一シェフ助です。おかげさまで収穫月シェフの言葉遺産、大好評につき毎月一回、年12回のペースで発表することになりました。

それでは第3回、3月度の言葉遺産は「馬車馬のように」です。シェフブログを見られる方はこの言葉はよく出てくると思います。「マダムに馬車馬のように働かされた」とかいった具合に、つまりこの言葉は働くという動詞の形容詞なのです。

本来、日本人は働き者なのでこの働くという言葉の形容詞がいくつもあります。例えば「奴隷のように」とか「身を粉にして」、「飲まず食わずで」など。それではどの言葉が働くという形容詞の最大級なのでしょう。今回はこれをみなさんとともに検証しようと思います。

映画「戦火の馬」(スティーブン・スピルバーグ制作)によれば第一次世界大戦で戦死した馬は約400万頭、運よく生き残れた馬もイギリス本国に送還するための輸送費がかかるためほとんど食用になりました。

人間のため、まさに字のごとく馬車馬のように働いた馬たち。最終的にはソーセージになるというあまりにもひどい運命。みなさん、ひどすぎるじゃあありませんか。あのつぶらな瞳、美しい毛並み、締まったお尻としなやかな美脚、立派な・・・あ、失礼しました。またエロ自粛中というのを忘れていました。

実はここだけの話、シェフブログの中でもエロネタがひどいものはマダムからダメ出しされ闇に葬られるのです。これが結構あり、今度はそれらを集めて本にしようかと思っていますので興味のある方は個人的に私の方に連絡ください。

話がそれましたがもうこれだけで充分でしょう。誰が何と言おうと働くという動詞の形容詞の最大級は「馬車馬のように」で決定です。馬車馬のなかには奴隷、身を粉、飲まず食わずがすべて含まれるのです。

それでは最後に、日々Mの月マダムから馬車馬のように店でも家でもコキ使われているシェフに敬意を払い、この新しい言葉を言葉遺産として登録します。

「シェフ馬のように」

卒業 〜そして直木賞作家への道〜

先日、長女の小学校の卒業式に出席しました。思いおこせば入学式は嵐でした。ちょうど桜がいい感じで咲いていて校庭で写真を撮ろうと思っていたら、それどころではなくずぶぬれで式の最中ほんと寒かったです。

今回は穏やかな天気で卒業式日和。僕の母校でもあるので楽しみにしていました。しかし、その前に一つ大きな問題が... みなさんもご存知とは思いますが、最近かなり太り気味で十数年前つくったスーツが入らないのではないかという一抹の不安。

いや、それでも大丈夫という何の根拠もない自信でやっと前日になって袖を通すと、ウエストがかなりギリギリ、ギリギリガールズも真っ青ぐらい。なぜあの時アジャスター付きのズボンにしなかったのかと。それでもなんとか無理矢理ズボンをはき、肩もピチピチですがなんとか様になりひと安心。

実は長女は僕と同じでほとんど友達がいないらしいのです。低学年の頃から心配していましたが、彼女曰く「私はパパと違って、いないのではなく作らないだけだ」と、つまりどうやら煩わしいらしいのです。

彼女は無類の本好きで毎週土曜日、朝食を食べるといそいそと自転車で倉敷図書館(通称クラト)にルンルン気分で出かけていきます。最近では図書館のスタッフより図書館のことについて精通しているそうです。

週に一回は図書館から電話があり「ちひろさんが予約した本が入りました」と連絡があります。そんなわけで彼女は本大好き人間で友達と遊ぶよりひとりで本を読んでいる方が楽しいらしいのです。何やら将来は小説家になりたいとか。そこで人生の先輩として、父として彼女に良き助言をすることにしました。それにはまず、二つの選択技があると。

一つ目は、他力本願タイプ。高収入で安定収入のある亭主を見つけ専業主婦をさせてもらうこと。できたら次男か三男あたりで公務員ならベスト。亭主の親は遠方にいて将来ぼける可能性が低い方がよい。さらに男兄弟のみで余計な小姑がいないこと。

このような整った環境で主婦をしながら小説を書きつづけ運良く芥川賞、直木賞でもとればバラ色の人生が待っている。悠々自適な人生が歩め、いつ亭主がリストラされようが浮気されようが関係ない。さっさと見切りを付け実家に帰ってきて、もしその時不幸にも私が リストランテ収穫月 らしきものを続けていれば新しいオーナーになってもらい、お互いに大好きな悠々自適な余生が送れること間違いなしだろう。

二つ目は、自主編。公立高校、国立大学に進学し、私ども夫婦は常日頃から子どもたちには洗脳するような感じで高校は公立、もし大学に行くなら国立の大学に入れと言いつづけている。で、図書館司書の資格を取り、図書館もしくは学校の図書室で働き、その合間に小説を書き、これまた運良く芥川賞か直木賞でもとることができれば、またバラ色の夢の印税生活が待っている。

もし仮に賞がとれなくても本に囲まれて生活がしたいという彼女の夢は叶うし、老後の年金も生涯結婚しなくても心配ない。私的には後者の方をおすすめするが、くれぐれもイケメンだけが取り柄のMの月シェフのようなろくでもない男に引っかからないよう気をつけなければならない。

Mの月のシェフは人間的にはすばらしいのだが、生活能力が全くないのが困ったものだ。ま、すべてが完全という人間はなかなかいないものだが、くれぐれもこれだけは肝に銘じておいてほしい。「小説だけで食える程世間は甘くない」と。

Mの月シェフのようにレストランだけでは食えないので、嫌々?パン販売したり、教室したり、専門学校の講師したりと父も大変なことをわかってほしい。最後に彼女の大きな船出にはなむけの言葉を送ろう。

とりあえず「女は愛嬌だ」と。

P.S. 彼女は今、iPod にはまっている。卒業祝いに iPod を買ったのだが、それが運のつき。朝から晩まで狂ったように何かに取り憑かれたようにしている。そろそろマダムに取り上げられる寸前である。これじゃあ、直木賞は無理のようである。僕も他力本願の老後はあきらめるとしよう。

合い言葉は「アフター7(セブン)」

この時期になると必ずある病気が発症してくる。この病気はA型に多いらしく、3月に入るぐらいから体がそわそわしてどうも落ち着かない。何かやらなければならないという強迫観念に取り憑かれ何かを始めたがるのです。

わたしの場合は、とりあえず語学。昨年は突然スペイン語を始めようと思い、NHKラジオ講座スペイン語テキストを買い、聴いたのは1、2回のみ。毎年4月と5月のテキストのみが溜まっていくというありさま。

これは私だけの病気ではないらしく、春の気配がし始めた頃から教室の問い合わせが多くなる。毎年、年明けて1、2月はかなり人数が減っていき、もう教室をやめようかなと思っていると3、4月で復活してくるというパターン。

で、今期の目玉は料理(フレンチ・イタリアン)、パン、お菓子全コースにビギナーズ編をつくりました。「シェフ、やっぱり基本でしょう」というあるお客様の一声から、今までいろんなことをしてきましたが初心に帰るということで、今年一年また心あらたにがんばりたいと思いますのでどうか見捨てないでよろしくお願いします。

しかも今回「アフター7」といって夜のコースも開設。仕事帰りにちょっと寄って、作った料理を食べ、苦いコーヒーを飲みながら人生の苦しみを分かち合いましょう。もちろん金銭問題以外のことなら何でもご相談ください。人生相談、嫁姑問題、年金問題 etc... 幅広く対応します。人生酸いも甘いも知り尽くしたシェフが的確にお答えします。

特に、アフター7では恋のカウンセリング付きで。悩み多き乙女たちの婚活相談にも積極的に対応する心づもりです。やっぱ男は料理でメロメロにするのが一番。私の得意とする煮込み料理で肉と男をトロトロにさせましょう。

そして新婚女子には亭主をいかにしてイクメン男に教育していくか細かくレクチャーしましょう。シェフ得意のアメとムチ作戦を駆使しバラ色の結婚生活が送れること間違いなし。

最後に熟年夫婦には、いかに老後を楽しく過ごせるか。リタイアしたあとの鬱陶しくつきまとってくる夫をシェフ得意のほめ殺し作戦で再教育し、できることなら豊かな「おひとり様の年金生活」を過ごしましょう。

それではみなさん、「アフター7」でお待ちしております。

BGB48 結成

豚を愛してはや48年、自他ともに認める無類の豚好き 紅 豚太郎(くれない とんたろう)です。今まで色々な豚を国内外問わず調理してきましたが、最近いい豚をみつけました。それもほんと身近で...

「美星黒豚」

数年前、ある人から美星黒豚なるおいしい豚がいると聞き、直売所が鴨方にあるとかで早速マダムと出かけて行き、とりあえずしゃぶしゃぶ用肉と揚げたてコロッケを買って帰り、コロッケは車のなかで食べました。

ほんと肉屋のコロッケはうまいです。で、外食にしゃぶしゃぶとして食べるとうますぎです。ちなみに僕はごまだれ派でマダムはポン酢派です。しかし、これはもうタレなど不用で、この時期なら新玉ねぎと塩、少々のごま油(ちょっと高級なもの)で OK 。最近はしゃぶしゃぶにする時は美星黒豚と決めてます。

そこで、この豚のうまさをみなさんと分かち合いたく「豚G・Dランチ」なるものを開催することにしました。豚はなんといっても脂がおいしいと常日頃からしつこいぐらい言い続けてきましたが、この脂が適度に入った「肩ロース」この肩ロースを厚切りしグリルに。

これも僕が常日頃から口が酸っぱくなるぐらい言ってきましたが、肉を焼く最も適した焼き方はグリルだと。グリル板の溝から適度に脂が流れていき、表面がカリッと香ばしく、シンプルに塩こしょうで味つけ、よく冷えたビールと共に食す。

豚(B)グリル(G)ビール(B)、シェフは今年48歳、辰年、年男、今ここに BGB48 が誕生したことを高らかに宣言します!

さぁ、集うがよい、世にあまたいる隠れ豚ファンよ。日本人はやっぱり牛でしょう、しかもサシが入ったやわらかい霜降り牛。この強大な勢力により長年弾圧を受けつづけた日々にピリオドを打つ時がきたのです。

しかも今、BGB48 に入会すればもれなくマダム特製「豚G・Tシャツ」が抽選で当たります。今、マダムが徹夜で作っています。生産がまったく追いついていない状態ですがよろしくお願いします。もちろん入会には厳しい審査があります。また追って連絡します。

ブタジィ・ディーランチ

ブタジィ・ディーランチ

ランチにディナーのようなコースを食べたい!という声からうまれたDランチ。

今回は、ブタGこと美星黒豚肩ロース肉の厚切りグリルをお愉しみください。自家製パスタを別途料金でご用意することも♪
<2名様より/電話 086-466-7022>

この美星黒豚のいいところは、結構まだマイナーなので巷にあるブランド豚より低価格、産地が近いので新鮮、社長に頼んで豚ちゃんを見に行ったこともあります。

豚ちゃんは暑い夏が苦手なので、この時期が一番おいしいとか。

自己讃歌 2012

みなさん、いよいよ吉備路マラソンまで一週間切りました。ハードバンクグループ CEO のもうけているのになぜか孫です。

業務連絡二点目のご報告です。毎年恒例のシェフ自己讃歌2012バージョンが決定しました。発表の前に過去のテーマを少し紹介しておきましょう。

昨年2011年度はみなさんご存知のとおり浜田省吾「MONEY」。これはかなりよかったと自分でも評価しております。

2010年度はチャゲ&飛鳥「YAH YAH YAH」。サビのところの「これからあいつを殴りに行こうか」を「これからマダムを殴りに行こうか」と変えてよく歌ってました。

そうそう大黒摩季「熱くなれ」もよかったですねぇ。ただ、これは冬はいいのですが夏になると使えません。尾崎豊「卒業」では「支配からの卒業」を「マダムからの逃亡」なんてね、いろいろありました。ほんと懐かしいです。

それではお待たせしました。2012年度「シェフのテーマ」は... アリス「チャンピオン」に決定しました。ちょうど吉備路マラソンに向けこれを聴きながらテンションを上げていこうと思います。

それではみなさん、吉備路マラソンでお会いしましょう。

P.S. 実はマダムはマラソンの翌日もランチの予約を入れようと思っていたらしく、これだけは勘弁してもらいました。「マダムと書いて 鬼 と読む」

チャンピオン〜吉備路マラソン2012

スタートラインに向かう長い廊下で、何故だか急にシェフは立ち止まり、振り向きざまにマダムに拳を見せて寂しそうに笑った...

やがて号砲と拍手の渦がひとりの男を飲み込んでいった〜「やっぱ、やめるべきだった!」

立ち上がれ、命の炎を燃やせ〜

<中略>

獣のようにMの月マダムは、予約ばかり入れまくる〜、やがてシェフは静かに倒れて落ちた、疲れて眠るように〜

立たないで、もうこれで十分だー
OH神よ、シェフを救いたまえ〜

<中略>

ロッカールームのベンチでシェフは、切れた唇でそっとつぶやいた

「来年はやめとこ!」

帰れるんだ、これでただの男に。帰れるんだ、これで帰れるんだ〜、ライラライラライライライラライ・ライラライラライラライ・ライラライラライララ〜〜〜エンドレス〜〜〜

収穫月シェフの言葉遺産

このコーナーは今失われつつある美しい日本語を見直し、後世に残し日本人の美意識を再発見するものである。

記念すべき第一回目は「どろぼうネコ」です。

この言葉が使われるのはかなり限定されたシチュエーションでしょう。それもかなりの修羅場で使われることが多い。多くの人はテレビや映画でしかお目にかかることはないと思いますが、実は私、この「どろぼうネコ」をライブで体験した貴重な生き証人なのです。

それはもう十数年前、Mの月を開業する前、少しの間バーで働いていたことがあります。みなさんもご存知とは思いますがバーが開店するのは夕方ぐらいからで早い時間は結構ヒマです。だいたい客は同伴といってこれから出勤するスナックのおねえさんとその客が小腹を満たしにやって来るのです。

その日は例によって同伴と思われるカップルがカウンターでいちゃいちゃしていました。そしてその時、ドアが激しく開き一人の女性がすごい勢いで入ってきて、いきなり同伴女性に見事なビンタを炸裂させたのです。その時発せられた言葉こそがこの「どろぼうネコ」だったのです。

そうです、この「どろぼうネコ」は夫の浮気現場を見つけ夫ではなく浮気相手の女にビンタをくらわす時に使うのが正しい使い方なのです。

しかし考えてみてください。なぜ、ネコなのでしょう。なぜ「どろぼう犬」とも「どろぼう猿」とも言わないのでしょうか?これはネコに対する偏見で差別です。ネコ派の私にとって大変悲しいことです。

さらにもう一つの疑問。なぜ妻は夫ではなく浮気相手の女にビンタをくらわすのでしょう。夫も同罪であるにもかかわらず...

その後どうなったかと言うと、通常は浮気相手のやられっぱなしというのが多いパターンですが、この女性はなかなかの強者で、反撃し髪の毛の引っぱり合いや、ここではとても書けないような罵詈雑言の罵り合いが繰り返され、まさに修羅場。ただ夫は立ち尽くすばかり。この時ほど男の無力さを痛感したことはなかったです。

それでは、みなさんがこの「どろぼうネコ」という言葉を生涯一度も生で聞くことがないよう心からお祈りします。最後に、この美しき日本語「どろぼうネコ」をMの月シェフの言葉遺産として登録します。

ROAD to 吉備路 2012

みなさん、こんにちは。Mの月グループ CEO のスティーブン・シェフズです。CEO といってもちょっと(C)エロい (E)オッサン(O)ではないです、念のため。

今日は二点ほど業務連絡がありますのでご報告いたします。まず一点目は、今年もやってきました、吉備路マラソン。もちろんハーフの部で参加します。実を言うと昨年と今年夏には蒜山マラソンにも参加し見事完走、私の中ではもうマラソン人生は終わったと思いスルーしようかと密かに考えていました。

しかし年明けからお客様に「シェフ、今年も走るんですか?」とか「今年はフルですか?」とか無責任な言葉を浴びせられ続け、極めつけがなんと私の応援のためだけにわざわざ単身赴任中の名古屋から遠路はるばる帰ってくださる方もおり、これで出場しないようなら男じゃないと。

紆余曲折ありまして2年連続ハーフマラソンに出場することになりました。今年の目標は去年のタイムが2時間21分22秒だったので、何とか2時間20分を切れるぐらい、つまり2時間19分59秒ぐらいでゴールしたいと思っています。1年に1分ずつタイムを縮めていき20年で2時間を切れるぐらいのペースで無理せずのんびりいきましょう。

昨年の反省点として後半特に15km過ぎてからスタミナ切れしたので、今回は塩大福をポケットに忍ばせておき、ここぞという時食べようと思っています。あと、大福を食べると喉が渇くので15km過ぎで誰かアイス抹茶ラテを用意してくれていたら助かります。

そして蒜山同様、長女・次女も3km走りますので、こちらの応援もよろしくお願いします。それではみなさん、吉備路で会いましょう。

長くなりましたので二点目の報告は次回にします。

吉備路マラソン 2011

吉備路マラソン 2011

Rising Dragon

みなさんお元気ですか?またまたブログがご無沙汰していました。毎日寒いですね。でも、もう春はすぐそばまで来てますよ。

今日は寒中見舞いをかねて近況報告させていただきます。忙しい年末も終わり、ほんと昨年はいろいろやりました。シュトーレン、ローストチキン、X'masディナーにX'masランチ。極めつけは... ソワニエ・アンサンブル(洋風おせち)と31日まで馬車馬のように働き、年明けは少しゆっくりしようかと思っていたら、なんとマダムが2日から予約を入れており、そのまま現在に至る状況です。ほんとマダムは鬼です。

でもやっと落ち着いてきたのでシェフブログを再開しようと思った矢先、毎年恒例の「あれ」がとうとう始まりました。そう、「バレンタイン」です。例年にも増してマダムはやる気満々で毎日チョコレート削り、最低4キロ分をしないと帰してくれません。また、あの地獄の日々が続くと思うと憂鬱です。

実は何を隠そう僕は今年、年男なのです。48歳辰年。あと干支一回りで還暦と考えると感慨深いものがあります。そこでみなさん、お願いがあります。今年一年は僕のことを「ライジング・ドラゴンのシェフ(昇り竜のシェフ)」と呼んでください。

昨年一年を振り返っていろいろ反省点はあります。今年で店の方もまる12年。今までちまちまパンやらパスタやら作ってきましたが、とりあえず生産性が悪すぎるということに気づきました。やはり金持ちになろうと思うと自分が馬車馬のように働いていたのではらちがあかないと、他人を馬車馬のように働かせてなんぼかと。

そこで心機一転、今年はプロジェクト業に専念することにしました。そこで今日は僕が考えた三組のユニットを世に送り出し、ブレイクさせ、寝ている間でも稼げる計画、名付けて「シェフ元康」的「今、M-POPがすごいんです!」。

まず一組目は...「熟女時代」
1990年代バブル絶頂期、世に溢れていたワンレンボディコンギャル達。ジュリアナ東京で夜な夜な踊りまくりフィーバーしまくっていたおねぇ様方もいまや中年の熟女に。あの栄光の日々をもう一度。さあ、タンスの中にしまってある羽根羽根センスとボディコンスーツを出し第2の春を謳歌しよう。実はここだけの話、うちのマダムも持ってます。しかし年が年だけに踊り過ぎてギックリ腰と四十肩には注意。

そして二組目...「ガラ」
子育てが一段落した「ヤンママ」たちのことで昔若気の至りで少々はめをはずし過ぎ、声がつぶれ「ガラガラ」に。ちょっとボヘミアン気味だがそれもセクシー。さあ、こちらも押し入れにしまってあるあの純白の特攻服を出しフィーバーしようではないか。泣く子も黙る「レディース流星会、脚茶林(キャサリン)」とは私のことよ。くれぐれも妻の過去には触れないようにしましょう。

最後の三組目は...
日頃から奥様方に「もういっちゃったの?」と言われ、役立たずのレッテルを張られているご主人方。あなたたちの輝きを取り戻せる時がやってきました、「ワン・ミニッツ」!!!一分もたなくてもいいじゃないですか。サイズなんて関係ない。要は固さとテクニックなのです。がんばれ日本男児、時代は君たちを必要としています。

話は変わりますが、実は長女(小学校6年生)の友だちがどうやらうちのホームページを見ているらしいのです。そんなわけで今年からシェフブログ、エロ禁止令が発動されました。残念な方も多数いらっしゃると思いますが、中原家の円満のためご了承ください。最後に長々となりましたが、本年もよろしくお願いします。

P.S. 「オニグラムービー」観ていただけましたでしょうか。気づいたのですが、僕の声って読売巨人軍監督の原辰徳氏に似ていませんか。