Yasuto
Nakahara
________Chef

キッチュは目にして!

どうもフレンチ大好き人間 御普乱酢 康人(おふらんす やすと)です。このたびMの月フレンチ化計画の最高顧問に就任しましたのでご挨拶いたします。

さて、Mの月フレンチ化計画の一環でもある「フランス地方料理の旅」編第2回が来る5月11・12日に行われます。テーマは「アルザス・ロレーヌ地方」。

私は常々言ってきましたが家大好き人間で、できることなら休日は一日中パジャマで過ごし、一歩も家から出たくありません。旅行なんて考えただけでもうつ状態になります。旅行するぐらいなら家でDVDを観ていたいです。

そんな引きこもり草食系中年ですが、あえて何か抽選でヨーロッパ旅行が運良く当たりタダで行けるとしたら「アルザス・ロレーヌ地方」か「バスク地方」を選びます。もちろんマダム同伴で、一人じゃ空港で迷子になるでしょう。マダムの後を背後霊のようにへばりついて行動しようと思います。

前置きが長くなりましたが、それでは「アルザス・ロレーヌ地方」へと出発しましょう。フランス北東部、ドイツやスイスなどと国境を接し、ヴォージュ山脈を挟んで隣り合う地方、内陸性気候で寒暖の差が激しく冬はかなり寒い。食においてやはりドイツの影響が強く感じられる。

今回する「シュークルート(塩漬けして発酵させたキャベツの煮込み)」はドイツでは「ザワークラウト」にあたるもので、豚肉やハム、ソーセージなどのシャルキュトリー、そしてジャガイモや塩味のタルトをよく食べるというのもドイツと共通するところでもちろんビールもよく飲まれている。

またロレーヌと言えば、やはり「キッシュ・ロレーヌ」だろう。キッシュ発祥の地とされ、ベーコンとグリュイエールチーズのキッシュは他の追随を許さない。

実は私、キッシュ大好き人間で、何を隠そうキッシュ専門店がしたかったくらいです。しかし思い直して今の店をしたのですが、ほんと思い直してよかったです。キッシュだけじゃあ家族5人養っていくのは難しいでしょう。

で、今回もキッシュ・ロレーヌをしたかったのですが、もう何回も教室でしてますので、似たようなもので「フロモンクーヘ(タルト・フランベ)」をしようと思います。直訳すると「炎のケーキ」とか言いますが、もともとはパン釜が温まるまでの間に残ったパン生地で作るものだったとか。薄いパン生地に玉ねぎ、ベーコン、生クリームをのせて焼く料理。ピッツァと似ているがチーズを使わないのが違う点。

そして、メイン料理は「シュークルート」。じっくり煮た豚肉やソーセージ、塩漬けして発酵させたキャベツの煮込み。シンプルながら味わい深いアルザスの伝統料理です。やはりキュッと冷えた白ワインがよく合うでしょう。

それではみなさん、ゴールデンウィーク明けでお疲れでしょうが、心よりお待ちしております。最後に、くれぐれもキッシュを買う時はキャッシュでね♪