失恋レストラン
もし僕がこの店を辞めたらやってみたいことが3つある。今日はそのうちの1つを紹介しよう。
名付けて「失恋レストラン」。レストランといっても昔なつかしい喫茶店のようなもので、まずマスター(これは僕だが)はいつも赤と黒のチェックのベストを着ていて口髭をはやし髪の毛はボサボサ、いつ行っても寝起きで不機嫌、やる気全然なし、いつ店が開いているのか誰も知らない。(これは今の店でも同じだが...)
別にコーヒーにこだわることもなく、ただスパゲッティナポリタンだけはこだわっていておいしい。しかしオーダーが入るとあからさまにめんどくさそうに作る。BGM はもちろん清水健太郎の「失恋レストラン」がエンドレスで流れている。
制限が多い店で幸せそうなカップルは出入り禁止、主に失恋をしたばかりの女性一人(男性でもいいが)を顧客とする。カウンターでこんな淋しいお客さんに恋愛経験豊富なマスターがよきアドバイスをし、人生について語り合うというものだ。
雑誌、コミック類は充実していて別に何時間いても誰も何も言わない。特に「ゴルゴ13」と「北斗の拳」は全巻揃えたい。
このマスターの私生活は全く謎で多分バツイチ、若い頃は少し名の売れたイケメンイタリアンシェフだったのだが傲慢経営がたたり、おまけに女遊びバクチと借金がかさみ、家族には逃げられ借金取りからのがれるようにひっそりと暮らしている。
いかがでしょうか?
こんな理想郷のような店があったらどんなにうれしいか。最近、ファミリー中心の店とかオシャレな店が多いなか、こんな薄暗くてじめじめしててマニアックな店があってもいいのではないしょうか。
僕のように友達もなく社会的に抑圧されている人間が、癒され落ち着ける店をもっと増やしてほしいと心から願う今日この頃です。
こだわりのスパゲッティナポリタン
ちなみに僕の理想とするスパゲッティナポリタンは、具材は安っぽいソーセージ、缶詰のマッシュルーム、ピーマン、玉ねぎ、ケチャップたっぷりで食べ終わったあと唇が油とケチャップだらけ。
鉄板にのって出てきて、上には半熟の目玉焼き。これにライスがつくのである。