Yasuto
Nakahara
________Chef

No Cheese No Life

こんばんわ。
チーズ評論家のカチョカヴァッロ康子です。

子どもの頃「トムとジェリー」にでてくる穴のあいたチーズが食べたくてしょうがなかった。そして大人になって、そのチーズ(エメンタールチーズ)を見た時とても感動したことを覚えている。

今回のバジリカータ州で14州目になるがどの州にもそれぞれに特徴的なチーズがあり、生ハムがあり、それに合うワインがあることに気づく。これほどチーズとワイン、ハム、そしてパンはヨーロッパの食生活に根づいているのだ。

チーズは不思議な食べ物だ。原材料は「乳」のみ。それを固めて砕いたり引っ張ったり寝かしたり洗ったりしていろんな形や大きさのチーズができる。

イタリアには約400以上のチーズがあり全部把握するのは不可能。特に南イタリアの各地でつくられる「カチョカヴァッロ」は個性的なイタリアチーズの中でも別格。原生種のポドリコ種の牛の乳でつくり、チーズの頭を紐で縛り、馬の脇に下げた瓢箪のようにぶらさげて保存したことからこの名前がついた。カチョはチーズの別名、カヴァッロは馬の意味。少しあぶって表面を少しトロッとさせて食べるとさらに美味。

次回は「モリーゼ州」です。アブルッツォ州から分かれて生まれた一番新しい州で、当然アブルッツォや近隣の州の影響を受けた料理やドルチェが多い。良質のペペロンチーノ(唐辛子)が収穫され、唐辛子をつかった畜肉加工品など多いのも特徴。

チーズこそ我が人生!?

チーズこそ我が人生!?

「茄子とカチョカヴァッロチーズのオーブン焼き」
野菜とチーズのオーブン焼きはよく見かけるメニュー。この時期はやはり茄子、カチョカヴァッロチーズのうまみを十分味わえる。

「サルシッチャとズッキーニのストラッシナーティ」
サルシッチャ(ソーセージ)発祥の地といわれ、サルシッチャを使った料理が多い。ストラッシナーティはオレキエッテにくぼみがないようなショートパスタ。

「いちぢくとエスプレッソのピッツァ」
デザートピッツァは南イタリアではよく見かける。いちぢくの甘味とエスプレッソの苦味が絶妙。ジェラートを添えると最高。