折り返し地点
今月で料理講習会パスタコースはいよいよ折り返し地点。20州ある中の11州目 "ヴァッレ・ダオスタ" に入ります。今回は限られた素材で、この地方の昔からの根づいた生活の知恵を僕なりに表現しようと思う。
「アーモンドとさつまいものスープ」
保存性の高い食材を求めるこの地方に根づいた料理。こくのあるアーモンドのピュレと濃厚なクリーム、バターでこくを出すという山岳地方らしいスープ。あたためても冷たくして飲んでもOK。今回はさつまいもを使い甘みをプラスしアレンジしてみた。
「パンと空豆のニョッキグラタン」
昔はパンを年に数回しか焼かなかったらしい。固くなったパンを再利用するエコな料理。特に冬には温まる。
「お米のタルト 」
お米をよく使うこの地方らしいデザート。プリンのような感覚。見た目には素朴でずっしりしているがレモンを加えて意外にあっさりに仕上げた。
次回 5月10日・14日はずっと南に下ってイタリア半島のかかとの部分 "プーリア州 " です。お楽しみに...
ヴァッレ・ダオスタ
ちょっと馴染みのすくない州かもしれない。西北端で最も小さくフランス、スイスと国境を接し冬は雪で周りを囲まれそのためか独自の文化が根づいた地域でもある。
生ハム、サラミ、チーズといった保存食が多くイタリア料理の特色でもあるパスタにバラエティさがなくポレンタ、リゾット、スープなど米や穀物を使った料理が多い。デザートもタルトのような焼き菓子が主流で素朴なものが多い。