総社はすごい所だそうじゃ
最近やたら葬式とか法事が多い。お墓が総社市三須という所にあるのでよく帰りにサンロード吉備路の朝市による。
お目当ては野菜ではなくて手作りおはぎである。僕の思い描く理想のおはぎでちょっと粒が荒くてあんこの甘さが絶妙。何より作り手の愛が感じられる。これがけっこう人気で早く行かないと売り切れる。
この日もいつものようにおはぎをゲットしてうれしそうに帰ろうとした時、なんと目を疑うような光景に遭遇した。「花付きズッキーニ」...フレンチの高級食材がこんな所でしかも無造作に10本ぐらい袋詰めされているではないか!
いつもの仕入れだと1本1本花びらにスポンジが詰められ、花が傷つかないようにパックされている。が、しかし届くまで何日もかかる。ここでは、本日摘みたて!まさに産直朝市の醍醐味である。どうしてもこの花付きズッキーニが使いたい!料理したい!...お願いしてありがたい事にズッキーニのおじさん(勝手に命名)を紹介して頂けたのである。
よく花の中に詰め物をして調理され、それだけで見栄えのする一品となる。しかもラッキーなことに7月のベーシックコースのテーマが「ズッキーニ」。これも何かの縁。神様がズッキーニのおじさんと引き合わせてくれたに違いない。
「ズッキーニの冷たいスープ」
ズッキーニの甘みを存分に生かした上品なスープ。色も薄緑色で爽やか夏らしい一品。
「花付きズッキーニの詰め物 カレー風味」
えびとホタテのムースを花びらに詰め蒸し煮に。夏なので少しカレー風味に。
今度お礼がてら畑まで行ってズッキーニの花が咲いているところを見せてもらおうと思う。ここで忘れてはならないのは、僕がおはぎを買いに行ったのがそもそも事の発端でやはり「甘いもの好きには三文の得」とはよく言ったものである。
8月のベーシックコースのテーマは「エスニック料理」。暑い時なのでスパイシーでハーブたっぷりのさわやかな料理で元気になってほしい。食べ終わったあとはみんなソプラノ歌手になっていると思う...
花付きズッキーニ
ズッキーニはかぼちゃの仲間で、かぼちゃと同じような花を咲かせる。花が咲くのはこの時期(6月半ば〜7月初め)だけで、ごく短い期間だけ市場に出回る貴重な食材なのだ。
実は総社市はズッキーニの栽培を奨励しているらしい。特産品としてズッキーニときびに特に力を入れていて農家の人に栽培をすすめている。けっこう身近にズッキーニを作っている人がいるかもしれない。
「このズッキーニどこでとれたん?」
「そうじゃの〜、これは総社産じゃ。そうじゃ〜」
という会話があちこちで聞かれることを切に祈る。