シェフとマダムの仁義なき戦い編
とかくこの世は無駄ばかり、むだムダ無駄の世の中で泣くのは弱い人ばかり。涙を拭いておいでなせぇ、世にはびこる無駄を仕分ける必殺仕分人「シェフ侍」が斬ってしんぜましょう。
さて今回の依頼は...
シェフ侍様、どうか私の話を聞いて下さいまし。私は倉敷市内でレストラン「 M の月」を営んでいるマダム Y です。今回はこの M の月のシェフのことでご相談します。
このシェフ(私の夫でもあるのですが)とにかくリッチ好きで、私の目を盗んでは高級食材を仕入れ、最高の設備、高価なお皿を買ってきます。しかも無類の甘いもの好きで、この前は朝・昼・晩と "おはぎ" を嬉しそうに食べてました。そんなわけでお腹はメタボ一直線、ビールをやめるやめると言いながら毎日飲んだくれています。
これだけならいいのですが、自分のことを「イケメンシェフ」だと思っているらしく「オレは福山雅治だ」とか言い出す始末。仕事もできる男だと思っているらしく「俺はイチローだ」とか子供たちに言ってます。その割にはすぐ行き詰まるし、そうなったら私に丸投げで本当に無計画、プライベートも無計画でいつの間にか子供も3人できました。
おかげで家計は火の車!もう限界です。どうかシェフ侍様、この無責任で傲慢なシェフを叩き斬ってください。でも根はいい人なので軽くお仕置きしてください、お願いします。
...なるほど、それはそれは無茶苦茶なお話ですな。
それでは拙者が、この自称イケメンシェフを叩き斬ってあげましょう。おぅおう、この自分ではイケメンでできる男だと思っているシェフさんよぉ、あんたのお陰でどれだけ周りの人が迷惑してるのかわかっているのかい。確かに高級な食材や高価な器は大事だけどよぉ、一番大事なのは心を込めてつくるってことよ、つまり「もてなしの心」よ。
まだまだおめぇさんも若いな、聞くところによると店も10周年になるそうじゃあねぇか。これを機に心を入れ直して日々精進しな、それじゃあちょっくら斬らしてもらわぁ、成敗! またつまらねぇモノを斬ってしまったぜ。それじゃあ帰るとするか。
必殺仕分人「シェフ侍」
このコーナーではみなさまの周りの無駄で理不尽な話をお待ちしております。なお、今回の話は半分ぐらいフィクションで、登場する人物、団体名は架空のものです。
このコーナーに関する苦情・質問等は一切受け付けませんのでよろしくお願いします。
最後に一句...
「仕分人 マダムに比べりゃ まだ甘い」
(サラリーマン川柳より)