シェフ中原のホニャララな話
実は、僕は最近不眠症なのです。あることを考え始めると眠れなくなるのです。それは「サンマ」のことです。
「秋刀魚」と書いてサンマ。秋の味覚の王様、庶民の味。塩焼きにしてかぼすかゆずをキュッと絞って、これと炊きたての新米があればもう何もいらない。
心配事というのは毎年毎年サンマをこんなに獲って果たしてこれから先もサンマが食べ続けられるのだろうかということです。つまり、サンマがいなくなるのではないかと。そう、昔は瀬戸内海で獲れすぎて困っていたイワシが、今や高級魚になってしまったように...
そんなことをマダムに切実な顔をして話すと「サンマがいなくなったら他のものを食べればいいじゃん」とまったく脳天気と言おうか物事を深く考えないと言おうか長生きするぜ、うちの奥さんは。
そこでサンマが絶滅しないようにせめて僕が生きているうちは食べ続けられるように作戦を考えてみた。名付けて「プロジェクトM、太平洋のサンマを救え!」
まず1つ目は... オリンピックのように4年に1度だけサンマが獲れることにする。4年に1回しか食べれないが永久的に食べれないよりはまし。みなさんもぜひ協力してください。
2つ目は... うなぎのように「土用の丑の日」みたいなのをつくってその日だけ食べれるような習慣にする。
3つ目は... 塩焼き以外の食べ方を禁止する。Mの月のシェフのようにパスタにするなどもってのほか。もし見つけたら百たたきの上、市中ひき回しの刑にする。
以上のことを野田総理にお願いし、サンマ保護大臣を早急につくっていただくよう切に願うものである。
最後にひと言。
「どじょうはいいからサンマが大事だ」