必殺仕分人第5話〜渡る世間はシェフばかり
とかくこの世は無駄だらけ。むだ、ムダ、無駄の世の中で泣くのは弱い者ばかり。涙を拭いておいでなせぇ。この世にはびこる無駄を一掃する必殺仕分人 シェフ侍 が斬ってしんぜましょう。
さて今回の依頼は...
シェフ侍様、どうか私の話を聞いてくださいまし。私は「Mの月」というレストランでマダムをしているY子といいます。今日はシェフ(私の夫でもあります)のお母様、つまり姑さんのことでご相談します。
この姑さん(以下文ちゃん)はとてもできた人で、文ちゃんが子どもたちをいつも快く預かってくれているので私どもは無事商売ができ、とても感謝しています。
でも唯一困ったことが、仮に木曜日にディナーが入り子どもたちを頼もうとすると文ちゃんの表情は豹変し不機嫌になります。そうです、木曜日の21時から「渡る世間は鬼ばかり」があるからです。文ちゃんはこの「渡る世間」を唯一生きる楽しみにしており、孫たちがいると集中して見れないのです。
さらにディナーが終わって子どもたちを迎えにいくと「渡る世間」のあらすじをコト細かく教えてくれ、いつまでたっても家に帰れません。シェフ侍様、もう限界です。毎週木曜日が怖くて夜も眠れません。あ、それと橋田壽賀子さん、もういい加減「渡る世間」を作らないでください。もう十分でしょう、えなり君もあんなに大きくなったことですし。
...それはそれはお気の毒なお話でございますな。心中お察し申し上げます。夫婦というものがある限り嫁姑問題はつきもの。今回の依頼は未熟者のあっしにはちょっと荷が重すぎます。そこで「嫁姑問題」に精通したとっておきのお二人にお願いしやした。それではご両人よろしく頼みます。
「つぶやきやすと & 苦しんご」
つぶやきやすと ...今流に言うとツイッターやすと。ネガティブな言葉をえんえんと耳元でつぶやき続け、どんな屈強な人間でもこの攻撃を受けるとノイローゼになり再起不能になる。
苦しんご ...表面上は明るいおねぇキャラだが内面はかなりネガティブ。必殺技「うつ注入」を受けると相手は地獄の底にたたき落とされ廃人状態に。
この二人が立ち去ったあとに残るは死の荒野・・・
難しい問題よねぇ、嫁姑問題って。永遠のテーマよ。でも考えようによっちゃあ姑さんの方が早くあの世に行くんだからそれまでの辛抱よ。それからはあなたの天下なんだからしばらく我慢することね。(やすと)
そうね。それより最近思うんだけど姑さんよりやっかいなのは小姑の方じゃないかしら。だってこっちは同じぐらい長生きするし、最悪なのは出戻った小姑よねぇ。何もしないくせに文句ばかり。出戻るのもよくわかるわ。そして嫁に行かない小姑も最悪。つまり最悪のシチュエーションは旦那が長男でお姉さんと妹さんがいて姉が出戻り、妹は寄生虫のようにいつまでも実家にいるパターンね。さらに両親がボケやすいタイプときたらもうお先真っ暗。親が死んだときもめること間違いなし。(しんご)
そうよね。わたしなんか娘三人いるけど今から長男だけはやめとくように口が酸っぱくなるぐらい言っているわよ。じゃあちょっと長くなったけどこの辺で。しんご、いつもの頼むわよ。(やすと)
OKぇ〜、じゃあいくわよ〜
「うつ注入〜〜」
それじゃ、バイQ〜(しんご)
必殺仕分人「シェフ侍」
このコーナーではみなさまの周りの無駄で理不尽な話をお待ちしております。なお、今回の話は半分ぐらいフィクションで、登場する人物、団体名は架空のものです。
このコーナーに関する苦情・質問等は一切受け付けませんのでよろしくお願いします。
<次回予告>
いよいよ新シリーズ突入
伝説のあの侍がやって来る、必見!