3年B組 康八先生 <中学編>
どうも、腐ったみかんの方程式の中原康八です。
卒業式のシーズンですねぇ。今日は、僕の中学の時の思い出の先生のお話をしましょう。
中学3年生のときの担任「佐藤四郎」先生。
もう定年間近の技術課程の教師でした。当時、中学は校内暴力まっさかりの時代でして、僕の通う中学もかなり荒れていました。学年の札付きのワルを集めてできたクラスの担任が佐藤先生だったのです。彼は旋盤の魔術師と呼ばれ、旋盤を使わせたら右に出るものはいないと自ら豪語していた。口癖は「さっとしろ〜」で、まさに名前にぴったり。
やれ目が合ったとか肩がぶつかったとか何かにつけてあちこちでケンカが勃発し、校内だけでなく隣の中学とも抗争が絶えず、とうとうある秋の晴れた日、伝説の事件が起きた。
「三間川の決闘」...この名前を聞けば泣く子も黙るほどの事件で、両校から選抜された十人が三間川というちょうど境界にある川に集まりケンカし合う。まるで映画のような決闘だ。
午後3時いよいよ合戦開始の時、いきなり佐藤先生がボロボロの自転車であらわれ両校の中央に「どうしてもやるんならオレを倒してから行け」と。そして、その言葉通りに倒され決戦が始まった。
この先生、弱いくせにすぐケンカの間に入り仲裁しようとするのだがいつも火に油を注ぎボコボコに倒されるのである。そして間もなく近所の人から通報で警官隊があらわれあえなく収拾したのだった。
ケンカした者、ケンカをあおったギャラリーたち約50人が謹慎丸坊主という前代未聞の事態だった。もちろんその中に僕もいて初めて丸坊主になった。頭がボコボコで絶壁なのでホント坊主姿はカッコ悪かった。
そしていよいよ卒業式の日、いろいろお世話になったので佐藤先生に新しい自転車をみんなでお金を出し合いプレゼントしようということになった。式のあと先生を呼び出し新しい赤いママチャリをプレゼントすると、うれしそうに乗って校庭を何回もぐるぐる回ってくれた。
後で聞いたのだが呼び出された時はボコボコにされると思い覚悟してきたらしい。本当に泣ける話だと思いませんか?
最後に「1年B組 新八先生」と「2年B組 仙八先生」もお忘れなく!